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テニスガット(ストリング)の太さ/細さによる違いを徹底解説&検証

テニスの基礎知識

 

テニスのガットの太さによる違いって何?

今回は上記の疑問に答えていきます。

本記事の内容

  1. テニスガットの太さ/細さによる違いを解説
  2. 太いガット・細いガットのそれぞれのメリットまとめ

 

☑筆者情報

  • テニス歴20年以上
  • ラケット試打数&購入数合計180本以上
  • ガットインプレ数100種以上
  • 週末プレイヤー
  • ツイッター(@tennis_torasan

太さによる違いを検証するため、ポリ&ナイロン&ナチュラルガットを用意し、同じポンド数で張って打ち比べしました↓

【ポリ】

ハイパーG⇒1.15㎜/1.20㎜/1.25㎜/1.30㎜

【ナイロン&ナチュラルガット】

タッチ VS⇒1.25㎜/1.30㎜

ウィルソン ナチュラル⇒1.25㎜/1.30㎜

エックスワンバイフェイズ⇒1.24㎜/1.30㎜

なので、

ガットの太さによる使用感の違いについて知りたい方

はご覧ください(‘ω’)ノ

結論は以下の通りです↓

細い方が飛びが強く、打感が軽く、回転をかけやすく、軌道が上がりやすく、球離れが早くなる

太い方が飛びを抑えやすく、軌道が低めになりやすく、ホールド感(球持ち)が強く、耐久性&テンション維持性能が上がる

ナチュラルとナイロンは細い方が打感が柔らかくなる

では、早速解説していきます。

5分位で読み終わるよ~。

 

 

 

 

 

 

テニスガット(ストリング)の太さ/細さによる違いを徹底解説&検証

使用ラケット ブリヂストン エックスブレード
ポンド数 縦45ポンド、横43ポンド

以下では太さが違うセッティングを打ち比べた際の

  • 打感の柔らかさ
  • 打感の重さ
  • ボールの飛びの良さ
  • 軌道の高さ
  • スピン性能
  • 球離れの早さ

の6点をさらに詳しくまとめていきます。

 

関連記事>>おすすめのナチュラルガット5種 打ち比べ比較レビュー

打感の柔らかさ

10/10 ウィルソンナチュラル125、エックスワンバイフェイズ124
9.5~10/10 ウィルソンナチュラル130、タッチVS125
9.5/10 タッチVS130
9~9.5/10 エックスワンバイフェイズ130
7~7.5/10 ハイパーG115&120&125&130

ナチュラルとナイロンは細い方が打感が柔らかく、軽くなる傾向がある印象。

ナチュラルはどれも柔らかいけど、比較したらちょっと違うかな~くらい。

エックスワンバイフェイズは細い方が断然ソフトに感じた。

一方、ポリは打感の柔らかさは特に違いを感じず。(ポリの中では標準くらいの柔らかさ)

後述するように球離れの早さ/遅さの違いはハッキリ感じましたが、太さによってソフトさが出たり、逆に硬質な打ち心地になるといったことはあまり無いと思います。

ポリの場合、細いと「たわむ柔らかさ」、太いと「ボールを潰す柔らかさ」を感じるから、柔らかさのタイプが変わる模様。

打感の重さ

ナチュラル&ナイロン

超軽い ウィルソンナチュラル125&130、エックスワンバイフェイズ124、タッチVS125
やや軽い タッチVS130
標準 エックスワンバイフェイズ130
やや重い ナシ

〇ハイパーG

やや軽い 1.15㎜、1.20㎜
やや重い 1.25㎜、1.30㎜

打球感の重さについては、ナチュラル&ナイロン&ポリのどれを見ても、細いほどあっさり軽く、太いほど重くしっかりとした感触になりやすい印象。

ナチュラルは十分どれも軽いと思うけどね。

ボールの飛びの良さ

9.5~10/10 タッチVS125&130
9.5/10 ウィルソンナチュラル125&130
9/10 エックスワンバイフェイズ124
8.5~9/10 エックスワンバイフェイズ130
8/10 ハイパーG115&120
7/10 ハイパーG125
6.5/10 ハイパーG130

反発力はナチュラルは125も130もほぼ同格の印象。(超パワーでよく飛ぶ)

バイフェイズとハイパーGは細くなるにつれて、楽にボールを飛ばせる傾向にあると思います。

軽快な飛び感を求めるなら細い方が良い。

太い方が飛びを抑えやすいので、パワフルすぎてアウトしやすいラケットと組み合わせると良さそうです。

軌道の高さ

中~高軌道 ハイパーG115&120、ウィルソンナチュラル125&130
中軌道 ハイパーG125、タッチVS125&130、エックスワンバイフェイズ124
低~中軌道 ハイパーG130、エックスワンバイフェイズ130

ナチュラルはあまり太さによって軌道は変わらない印象。

ハイパーGとバイフェイズは細いほど軌道が上がり、太いほど低めになる感触です。

細いと意識せずともかなり持ち上がる。

ネットしにくい。

回転のかけやすさ

9.5~10/10 ハイパーG115
9.5/10 ハイパーG120
9~9.5/10 ハイパーG125
8.5/10 ハイパーG130
8/10 エックスワンバイフェイズ124
7.5~8/10 ウィルソンナチュラル125、タッチVS125
7.5/10 ウィルソンナチュラル130、タッチVS130、エックスワンバイフェイズ130

スピン性能はポリ、ナイロン、ナチュラルの3つとも細いほど回転がかけやすくなる感触。

特にハイパーG1.15と1.20は全ガットの中でも最強クラスのスピン性能です。

普通のラケットを手軽にスピン特化ラケットに変身させられる。

スライス回転も激烈にかかる。

回転をかけるスイングで打つと、打球が曲がり、急降下して高くハネる。

グリグリスピンが簡単に打てます。

1.25も1.15と1.20程ではないですが、トップクラスのスピン性能ですね。

申し分ない。

バイフェイズ124はナイロンの中では結構回転がかけやすいと思います。

球離れの早さ

〇ナチュラル&ナイロン

やや早い ナシ
標準 エックスワンバイフェイズ130
やや遅い ウィルソンナチュラル125&130、タッチVS125&130、エックスワンバイフェイズ124

〇ハイパーG

やや早い 1.15㎜、1.20㎜
やや遅い 1.25㎜、1.30㎜

ナチュラルは太さに関わらず非常に球持ちが良い。

バイフェイズは124の方がたわむソフトさがわかりやすく、130よりホールド感が強めの印象。

ハイパーGは細いとあっさりスカッとボールが飛び球離れが早い一方、太いとボールを潰すことによるホールド感(球持ち)の良さを感じやすいです。

ハイパーGは1.20と1.25で結構違う感じがする。

耐久性について

やはり耐久性は太い方が強く、切れにくい。

ハードヒッターなら太めを使うのが良いと思います。

テンション維持性能について

テンション維持性能も基本的に太い方が高い。

ガットの緩みにくさ重視なら太めがおすすめです。

 

 

細いガットのメリットは飛び&スピン性能

ガットは細い方がガット同士の摩擦が減り、ボールヒット時にガットが動いて元に戻る力(スナップバックと呼ばれる)が増大する傾向にあります。

▼スナップバックがボールに与える影響↓

ボールに回転がかかりやすくなる

ボールヒット時にガットが下にズレてから上に戻る時に押し出す力が増えるので、軌道が上がりやすくなる

 

ズレ幅が大きくなる分、戻る時の力も大きくなる。

また、細い方が純粋にガットのたわみ戻りでボールを飛ばしやすく、飛距離も出やすいです。

検証で使用したハイパーGは細いほど飛び、スピンがかけやすく、軌道が上がった。

欠点は、「思った以上に回転がかかり、飛ぶことによるボールコントロールのしにくさ」と「耐久性」です。

検証中にも感じましたが、細いポリは自分が打ったイメージ以上に飛び、軌道が上がり、回転がかかるので、狙った所にボールを打ち込むのは少しやりにくいです。

ガットの動きが大きく削れやすいこともあって、太いものより切れやすい。

コントロール重視のハードヒッターには向かない。

一方で、軽快に高軌道スピンボールを展開できるセッティングにしたい人や、面が小さかったり、フレーム薄めで飛ばないラケットをパワーアップさせたい時には細いガットは超おすすめ。

その場合はポリなら1.20㎜以下、ナイロンやナチュラルなら1.25㎜以下を張ると良いでしょう。

太いガットのメリットはホールド感とボールコントロール性能の高さ

太いガットはボールを潰しやすく、ホールド感(球持ち感)が強まり、また意図せぬ飛びすぎや軌道の上がりすぎが抑えられるといったことから、ボールコントロール性能が高い。

飛びやスピン性能重視なら細い方が良いですが、狙った所に打ちやすい方が良いなら太目のタイプを使うのがおすすめです。

思い切り打ってもアウトしにくい安心感がある。

あとは面大きめでフレーム厚めのパワフルラケットを使っていて、アウトしやすくて困っている場合も太めが良いですね。

その場合はポリなら1.25㎜以上、ナイロンやナチュラルなら1.30㎜以上が推奨です。

 

 

太さのバリエーションが豊富なおすすめのガットまとめ

次に太さのバリエーションが多い人気ガットをまとめていきます。

ヨネックス ポリツアープロ

 

打感の柔らかさ 7.5/10
打感の重さ 標準
ボールの飛びの良さ 7~7.5/10
軌道の高さ 中軌道になりやすい
回転のかけやすさ 8/10

ポリの中では柔らかめの打感、適度な飛び、強めのホールド感(球持ち感)が特徴のガット。

ヨネックスの超定番ポリです。

ストリング・オブ・ザ・イヤー2014を受賞したこともある人気ガット。

価格も安いので、コスパ重視の方にもおすすめです。

★おすすめのプレーヤー

  • 柔らかめの打感が好きな人
  • 適度な飛びを求める人
  • ホールド感重視の人
  • コスパ重視の人

使用感などの感想レビュー↓

ヨネックス ポリツアープロ インプレ 評価 レビュー ソフト&ホールド
ヨネックス ポリツアープロのインプレ・評価・感想レビュー記事です。

 

バボラ RPM ブラスト

 

打感の柔らかさ 7~7.5/10
打感の重さ 標準
ボールの飛びの良さ 8/10
軌道の高さ 中~高軌道になりやすい
回転のかけやすさ 8.5~9/10

バボラの超人気ポリ。

ポリの中では標準くらいの打感の柔らかさ、強力なボールの飛び、球速の出しやすさ、スピン性能の高さ、球威&バウンド後のノビが特徴的なパワフル高反発系ガットです。

スパーン!と豪快に弾く。

ハイパワー&ハイスピード&ハイスピン系ポリ。

ボールを楽に飛ばしたり、ボールスピードをアップしたい場合にピッタリなポリです。

★向いているプレーヤー

  • ボールを楽に飛ばしたい人
  • ボールスピード重視の人
  • スピン性能重視の人
  • 球威&バウンド後のノビ重視の人

使用感などの感想レビュー↓

バボラ RPM ブラスト インプレ 評価 レビュー 超人気のスピン系
「バボラ RPM ブラスト」のインプレ・評価・感想レビュー記事です。

バボラ エクセル

 

打感の柔らかさ 9~9.5/10
打感の重さ 軽め
ボールの飛びの良さ 8.5/10
軌道の高さ 中軌道になりやすい
回転のかけやすさ 7~7.5/10

柔らかく軽めの打感が特徴的なナイロンマルチ。

ボールが飛びすぎたり飛ばなすぎたりしない適度な反発性能を持っています。

バボラのナイロンの中で最も柔らかく軽い打ち心地。

柔らか系のナイロンマルチは高価格帯になることが多いですが、エクセルはその中では良心的な価格設定となっています。

★向いているプレーヤー

  • 柔らかく軽めの打感が好きな人
  • 適度な飛び感を求める人
  • 価格が高すぎないソフト系ナイロンマルチを求める人

使用感などの感想レビュー↓

バボラ エクセル インプレ 評価 感想レビュー 定番のソフト系
「バボラ エクセル」(Babolat Xcel)のインプレ・評価・感想レビュー記事です。

バボラ アディクション

 

打感の柔らかさ 9/10
打感の重さ 軽め
ボールの飛びの良さ 9/10
軌道の高さ 中~高軌道になりやすい
回転のかけやすさ 7.5/10

まあまあ柔らかい打感と、強めのボールの飛び、弾きの良さが持ち味のガット。

軽快に軌道高めの打球が飛んでいきます。

ボールの飛びを抑えたいコントロール志向な人には向いていないけど、楽にボールを飛ばしたいプレイヤーにピッタリ。

球離れは早く、スパーンと打球が飛ぶ。

ナイロンマルチの割りにかなりコスパに優れている点もメリットです。

★向いているプレーヤー

  • 柔らかい打感が好きな人
  • ボールを楽に飛ばしたい人
  • 弾きの良さを求める人
  • コスパ重視の人

使用感などの感想レビュー↓

バボラ アディクション インプレ 評価 感想レビュー 柔らか高反発系
「バボラ アディクション」(Babolat Addicxion)のインプレ・評価・感想レビュー記事です。

まとめ:ガットの太さによる違いは大きい

今回はガットの太さによる使用感の違いについて、実際に異なる太さのガットを打ち比べつつ解説してきました。

結論をまとめると以下の通りになります↓

細い方が飛びが強く、打感が軽く、回転をかけやすく、軌道が上がりやすく、球離れが早くなる

太い方が飛びを抑えやすく、軌道が低めになりやすく、ホールド感(球持ち)が強く、耐久性&テンション維持性能が上がる

ナチュラルとナイロンは細い方が打感が柔らかくなる

太さのバリエーション豊富なガットが沢山あるので、自分のイメージに合いそうな太さを選ぶと良いと思います。

というわけで、以上です。

今回解説したテニス用品一覧

 

 

 

 

 

 

 

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